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ぜひ皆さんにも召し上がって頂きたい逸品です!

November 13 , 2019

今回は長文。
とてもまとめられない一皿。
銀座杉もとの親方とは、
鮪の打合せをよくします。
最近お鮨屋さんだけでなく、
和食屋さんでも鮪の手巻きを出すお店が増えていますよね。
美味しさに加え、
入れるものによってお店のオリジナリティが出せる。
手渡しの演出も楽しい。
料理の間のアクセントとしては、
たまらない一品。
杉もとには鮪の手巻きはありません。
私はよく、手巻きやろうよと言っていました。
親方ならどんなものを入れるのかな?と。
先日お店に伺った時に、
試作の巻きを初めて食べました。
その鮪の巻物は、
私の想像を超えていました。
全て計算された巻物。
一般的には、
赤身と中トロに切り分けます。
写真でおわかりかもしれませんが、
海苔のサイズは通常の巻き簀で巻くサイズ。
親方は赤身と中トロを切り分けず、
一本のまま出してきます。
さっと漬けにして、食べやすい様に配慮。
軽く巻くと醤油を付けた時に、
シャリがポロッと。
皆さんもそんな経験あるのでは?
これをお好みで山葵をのばして、
お客様自身に巻いて貰うのです。
細巻きをそのままかぶりつく感覚。
面白い!
右利きであれば、
赤身が左側に出されます。
それを長いまま頬張る。
二口で食べれば最初は赤身、次は中トロの巻物。
三口で食べれば最初は赤身、
次は赤身の香りを楽しみながら少しトロの味わいが。
最後は濃厚なトロ。
鮪も太めで、しっかりとした食べ味。
いい!
同じ事が他のお店でもできそうですが、
それは不可能でしょう。
私の鮪はわがまま。
一般的な高級なお鮨屋さんが扱っている鮪とは違います。
職人さん泣かせの鮪。
ただ可愛がってあげると、
とんでもない威力を発揮します。
親方が選んだ鮪巻きは、直球勝負。
この巻物の為に新たに合わせた鮨酢と、
又々この巻物に合った明石の海苔。
この三つがあってこそのもの。
美味しい!
コースの中での一皿ですが、
その存在感が凄い。
ぜひ皆さんにも召し上がって頂きたい逸品です!